夫婦仲の修復は夫婦の問題ですが、子供がいれば話は別となります。
ただ、離婚回避のために子供を理由に、子供のために夫婦仲の修復していくのは良いことなのか、それについて考えてみましょう。
やはり、「子はかすがい」
男女の恋愛の熱というのは、どんなに愛し合っているカップルであっても3年ほどで冷めると言われています。
「3年目の浮気」という言葉や歌があるように、生物学上から考えても3年以上も同じ気持ちで愛し合うことは不可能と言えるのです。
そうはいっても、変わらず仲の良い夫婦も存在しますし、子供を持たずに夫婦だけで仲良く過ごしている夫婦もいますので一概に「3年説」はすべての夫婦に有効というわけではありません。
ただ、ほとんどの夫婦やカップルの場合には3年ほどすると相手への愛情も冷めてしまうものです。
では、それでも別れないのは何のためなのかというと、やはり子供のためであることが大きいのではないでしょうか。
夫婦は子供の親として責任がある
子供は夫婦の愛の結晶とも言うべき存在であり、夫婦ともに共同責任があります。
もちろん、中にはそうでない親もいますが子供が立派に成人するまで育てていくのが親としての役目であり、幸せな人生を歩んでいけるようにサポートするのも親の責任と言えるでしょう。
夫婦はもともと他人であるため、婚姻関係を解消してしまえば相手の面倒を見る義務は基本的にはない(見る必要がある場合もありますが)と言えますが、子供に対しては責任があると言えます。
そのため、夫婦仲はすでに冷え切っていても子供の将来のことを考えて離婚しない夫婦も数多く存在します。
離婚して片親となれば引き取った方の親の経済的な負担が大きくなることで子供自身も進学を諦めたり早いうちに働かなければならなくなることもあるでしょう。
経済的なことだけでなく、本来なら家族全員が揃う夕食のはずが子供一人でレンジで用意されたご飯を温めて食べなければならないという孤独を味わわせてしまうことにもなるかもしれません。
離婚は、夫婦の勝手ではありますがそれに振り回される子供はたまったもんじゃありません。
子供のための離婚回避もありだけど、子供に押し付けない
前述した通り、子供の幸せを考えて離婚しない夫婦も非常に多いとされており、子どものために離婚せず離婚回避するという選択はありとは言えるでしょう。
そのため、子供が成人して夫婦二人きりになると熟年離婚をしてしまう夫婦も少なくないと言えます。
今まで子供がいたからこそ夫婦としても成り立っていたものを、子供がいなくなって夫婦二人の生活なんてやっていけないと思うのでしょう。
ただ、子供が大きくなるまで離婚せずに一緒に過ごすと決めたとしても、夫婦間はすでに冷めきっている状態での家族の団欒を、子供が楽しいと思うでしょうか。
自分のためだけに離婚を選ばなかったという親に感謝するでしょうか。
子供にとったら、「あなたのために離婚しなかったのよ」と言われたとしても「夫婦仲が悪くなったのはお父さんお母さんのせいじゃない?私には関係ない」と言われるかもしれません。
離婚回避のために子供を利用するという考え方はありだと思われますが、自分たちのせいで夫婦仲が険悪になったことを子供に押し付けるのはやめましょう。
結婚生活や夫婦仲というとは、努力を続けて行かなければすぐに破たんしてしまいます。
仲の良い夫婦というのは、そうなる前に破たんや離婚の種をその都度摘むことによって長い期間仲良くやっているからこそ周りから「仲の良い夫婦」と見られているのではないでしょうか。
子供を理由に離婚を回避することは決して悪いことではないと言えますが、夫婦仲の修復の問題は夫婦にありますので結局は夫婦間で本音で解決して仲良くなっていかなければ子供の教育上も良くないのではないでしょうか。