夫婦二人だけの話し合いではなかなか離婚回避の決着がつかない場合、両親に仲介を頼む夫婦もいるかもしれません。
しかし、場合によっては両親の介入が新たな火種を生む可能性もあるので注意が必要と言えます。
離婚回避に両親の介入がダメな理由
一番の理解者である自分たちの両親に離婚回避を相談するのはなぜ注意が必要なのでしょうか。
その理由としては、両親が介入してしまったばっかりに逆離婚危機に発展する可能性もあるからです。
双方の両親に集まってもらい夫婦の話し合いをするとして、やはり両親はどうしても自分の子供の味方をしたがるものです。
それによって離婚危機にまで至っている今の状態を両親も自分の子供を棚に上げて相手に押し付けてしまうこともあるでしょう。
そっちが悪い、いやこちらは悪くないなど不毛な話し合いとなり、それがお互いの両親にまで飛び火して自分たちの夫婦関係だけでなく両家の関係も悪くなる可能性もあるのです。
加えて、もし夫あるいは妻の親が相手のことを良く思っていなかった場合には、可愛い自分の子供が苦労しているのであれば離婚させたらよいという考えに発展して、無理やり離婚をすすめることもあるかもしれません。
離婚回避したいから相談したのに、両親に相談したら離婚をすすめられるのでは相談した意味がなくなります。
そのことから、両親の介入は決して悪くはないのですがこじれやすいのであまりおすすめできないということになるのです。
立場を考えてくれる両親であれば離婚回避の相談もあり
離婚回避の話し合いに両親が介入してくると話がこじれることもあると前述しましたが、その相談する両親が立場をわきまえてくれる人たちであれば話は別です。
どんな親でもあっても子供の幸せを考えない親はいません。
だからこそ、ある意味自分の子供の味方をして余計に話が複雑になってしまうのでしょうし、せっかく家庭を持ったのだから幸せになってほしいと願っているはずなのです。
両親が一歩引いて中立な立場に立ち、自分たち夫婦がこの先幸せになるためにはどうすれば良いのか真剣に考えてくれる人であれば相談する価値はあると言えます。
ただし、最終的に離婚するのか離婚回避して夫婦関係を継続するかどうかは自分たちで決めるようにしましょう。
もし両親の言うとおりにして幸せになれなかった場合、その責任を両親に押し付けてしまいたくなるからです。
両親も、「それならば最初から相談してこなければよかったのに」と嫌な気持ちになり親子関係まで悪化してしまう恐れもあります。
冷静に話し合いたいなら円満調停もおすすめ
両親に相談しても冷静に話ができる自信がない、でもだれか第三者に入ってほしいという場合には全くの赤の他人にその役割を担ってもらうのも良いかもしれません。
家庭裁判所には、離婚関係に関する話し合いをする離婚調停の他に、夫婦仲を改善する目的に話し合う円満調停というものがあります。
円満調停では、調停員がいる下でどのようにすれば離婚回避をして夫婦関係の修復に努めていけるのか、夫婦双方の意見を聞き出しそこから夫婦仲修復に向けてのヒント導き出していきます。
調停員はあくまで冷静に対処してくれますので、返って両親に相談するよりも的確な判断を下してくれるかもしれません。
両親に離婚回避の相談をしたら余計にこじれそうと思う夫婦は、家庭裁判所に円満調停を申し立てそこから離婚回避を始めてみてはいかがでしょうか。